Back to Index about Taiwan



台灣のフルーツ

ドリアンを、うぇうぇ言いながら食べてます


 
こんにちは。今日は台灣のフルーツの話をしましょう。

左の写真は、わたしの甥っ子で「しんちゃん」といいます。いま台北市に住んでいますが、この夏はじめてドリアンを食べたようです。その様子を、意地の悪い両親がパチリ。そしてもっと意地の悪いおじさん(小生)がペタリ。

ああ、かわいそうな「しんちゃん」。これで当分はこのページにも、あの匂いが立ちこめることでしょう。

 
 
 
 
 


 南の国へ行くとおいしいフルーツ(水果)があります。台湾も、特に春から夏にかけてたくさんのフルーツが市場に溢れます。さらにうれしいことに、値段も安く、ほとんどが量り売りなので必要な分だけ買うことができます。

 ドリアンは、フルーツの王様と呼ばれるほどですが、確かにその匂いはいかんともしがたいです。しかし、人間の嗅覚は「慣れ」が早く、食べているうちに臭さを忘れてしまいます。(もちろん、臭わなくなったのは食べている本人だけ)
 スイカと同じく、あたりハズレがあるらしいです。においを嗅いで調べるのかな? それともスイカみたいに叩くのかな? 市場に行ったら、買ってる人の仕草を見ているといいでしょう。わたしは夏に旅行できないので(仕事の関係)、ドリアンを食べたことはありません。
 ドリアンもそうですが、南のフルーツには「アクの強い」ものが多いので、食べ過ぎに注意しなければなりません。こうしたの強い性質(一種の毒気が強い)のことを“火気大”と呼んでいます。
 さすがフルーツの王様らしく、ドリアンを食べた後でお酒を飲むと「死ぬ」そうです。これを殉死というかどうかは知りません。これを試してほんとうに死んでも、小生は責任をとりません。
 

 バナナ(香蕉)は、年中あります。以前、高雄の寿山公園に行ったときに、ガイドの人が「これは、ここにしか売っていないバナナです」と買ってくれた、赤い皮のバナナがありました。やや小振りでしたが美味しいバナナでした。
 水を飲んだ後でバナナを食べすぎると、お腹を壊すそうです。便秘の方はどうぞお試し下さい。
 ところで芭蕉の実も、短期間ですが、店頭に並びます。バナナと比べると、実も小さく、皮も薄い。味は甘酸っぱいです。

 スイカ(西瓜)も年中ですね。ラグビーボールみたいに細長いのが多いですが、大きいのになるとちょっと抱えるのもたいへんになります。わたしは一、二月に旅行することが常なので、冬に食べる冷えたスイカが楽しみの一つです。

 釈迦頭(釋迦)。一見すると、「なんだこれ?」という形をしています。お釈迦さまの頭に似ているという意味で、緑色の鱗状の外皮をもっています。
 これ、わたしは好きな果物です。手の中でボロボロと崩れそうになるくらい熟れたものを冷やしていただくのは最高。種が多いと嫌う人もいるけど、むちゃむちゃと時間をかけて食べましょう。
 台東周辺が特産地で、旧正月前、東海岸の鉄道に乗ると、釈迦頭の入った段ボール箱を両手に抱えた人たちをたくさん見かけます。

 ガヴァ。これはナイフで皮だけむいてバリバリと食べます。熟してくれば皮ごと食べられないこともないですが。また、未熟なガヴァは、野菜みたいに炒め物などにいれても美味しいです。
 食べ過ぎると便秘になりますが、逆に、お腹の具合が悪いときに唯一食べられる薬代わりのフルーツとなります。わたしの父はすぐにお腹を壊すので、ガヴァは台灣の旅で欠かせません。

 レイシ(茘枝)。美味しいし、最盛期には量り売りでものすごく安く手に入るので、ついつい食べ過ぎてしまいますが、これも食べ過ぎると唇が腫れ上がりますね。
 ミンナン語では、ライチーと発音します。

 マンゴスチン。テニスボールくらいの大きさです。ちょうど輪切りにするような感じで、やや固めの皮に、ぐるりと切れ目を入れると、ポロっと果肉が取り出せます。上品な甘さです。
 ドリアンに対して、こちらはフルーツの女王という格付けで、お値段もやや高めです。でも市場で見かけたら、ぜひひとつどうぞ。

 マンゴ(芒果)。マンゴスチンと名前が似ていますので、知らない人は混同している場合がありますが、形も味も全然違う別のフルーツです。海外のお土産でフィリピン産のドライフルーツ・マンゴを買われた方も多いのではないでしょうか。生のものは青いものは避け、黄色くなったものを求めてください。
 台湾では「合文芒果」という品種に人気があります。香りがよく、皮も薄く、種も小さい。リンゴマンゴ(蘋果芒果)とも呼ばれています。お値段も手頃で一斤100元程度。
 黄色で大きいマンゴは、「香蕉芒果」バナナマンゴと呼ばれていますが、これは味がいまひとつです。
 ところで、ドライフルーツも、新鮮なものが風味があってたいへん美味しいものです。旧正月に、台北市の迪化街に出かけたとき、一袋売れ残っていたドライマンゴ。100元だったのに一斤くらい入っていたので、そんなに美味しくはないだろうけど……と買ったら、これが予想に反して大正解。スーパーマーケットなどで売っているドライマンゴが食べられなくなるほど美味しかった。ちなみにマンゴは、ウルシの仲間ですから、くれぐれも食べ過ぎないように。

 パパイア(木瓜)は、これまで紹介したフルーツと違って「涼(陰)」の性質を持っています。高雄牛乳大王のパパイアミルクを飲んだ方も多いと思いますが、あのジュース(ミルクセーキ)のように、体を冷やす果物です。ですから食べ過ぎるとお腹を壊します。

 水蜜桃は、日本のものよりずっと小さくて、だいたい7月ころに出まわるようです。巴旦李(スモモの一種)に近いという人もいます。皮ごと食べることができます。
 もちろん、日本の店頭で並んでいるような大きさの桃もあるにはありますが、とんでもなく高価です。日本人観光客の持ち込みお土産フルーツの定番だという話。でも1998年10月からは青果の台湾持ち込みは、防疫上の理由で禁止となりました。

 リュウガン(龍眼)はスタミナフルーツです。レイシより少し小さく、皮の色は茶色。独特の香りがあります。
 ナツメもそうですが、よく干したものや、甘煮して固めたものを売っています。これを削って料理に使うんです。
 もちろん生でも美味しいですが、食べ過ぎると、狼男?になるかもしれません。

 レンウ(蓮霧)は中がスカスカ(スポンジ状)になっている果物です。一口大にはちょっと大きめの西洋ナシのような形をしていて、皮はピンク色です。
 あっさりして、シャキシャキ感があるのでちょっと冷やして食べると美味しいし、そのままスナック代わりに食べてもいいです。価格も安く、わたしも大好きです。

 台灣の市場で売られているトマト(蕃茄)は、やや黒っぽい青いトマトで、真っ赤な完熟トマトはあまりみかけません。
 ところで、トマトはフルーツか、それとも野菜か。
 「蕃茄」と書くので野菜のようですが、大陸系の人は「西紅柿」と書くこともあります。台湾語では“タオキーア”、これは臭い柿という意味です。他のフルーツもそうですが、調理の仕方によってあるときはフルーツ、あるときは野菜ということでしょう。

 この他にもリンゴ(蘋果)、イチゴ(草莓)、バイナップル(鳳梨)、スターフルーツ(楊桃)、ランブータン、メロン(香瓜,哈密瓜)、スモモ(李子)、ブドウ(葡萄)、柑橘類、ナシ(水梨,梨子)や柿(柿子)など、おなじみのフルーツがたくさんあります。旅先で市場を見つけたらぜひ、いくつか食べてみて下さい。
 なにが美味しいかわからないときは、よく売れている果物を選べば大丈夫です。また、フルーツ店では冷えた果物を持ち帰り用にカットして販売しています。数種類セットになったものもあります。

パイナップルは、ミンナン語で「おんらぁい」と発音しますが、これは商売繁昌という意味合いがあり、慶事の時によくパイナップルが使われる由縁です。
※桜桃は、サンランボのことですが、これは台湾ではほとんど輸入品。
輸入フルーツは例外なく高価。例えば、日本からの輸入リンゴのフジは、10個入りひと箱が1200元(480YEN/P)。同じく日本産の桃は5個入りひと箱が1700元(1360YEN/P)。  ――1998.JULY. 台北国際放送日本語番組から
国産の果物は、安価のものが多い。梨(幸水)は一斤170元、ブドウ(巨峰)は一斤100元など。
※正体不明ですが、仙果という、「桃を平たくつぶしたような」果物があるそうです。これは一斤380元ととても高価!! 誰か食べた方ありますか? して、その実態を教えて下さい。


Back to Index about Taiwan